11月も後半戦。日がさすと、お昼間はぽかぽかとして感じられる日もありますが、朝夕はどんどん寒くなっていくような気がしますね。色づく街は綺麗ですが、風邪を引いているひとも多いようです。気持ちよく紅葉を楽しめるように、体調には気をつけていきましょう!
さて、前期展示期間も次第に終わりが近づいてきました。19日(日)で前期展示期間が終了し、21日(火)からは後期展示となります。多くの作品が入れ替わりますので、見たい作品が前期展示期間しかない、という方はお早めに!そして、後期展示もどうぞお楽しみに。作品リストはこちらからご確認ください(→作品リスト)。
これまでの作品紹介では、昭乗の麗しい書やどこか愛らしさが感じられる人物を取り上げてきましたが、昭乗の魅力はそれだけではありません。今回はちょっと違ったジャンルもご紹介します。「菊図 松花堂画寄合賛絵巻のうち」(個人蔵)です。
「松花堂画寄合賛絵巻」は、昭乗が住職を務めた瀧本坊に伝来したもので「八幡名物」と呼ばれるもののひとつです。これは、昭乗が描いた花鳥画24図に、小堀遠州や近衛信尋など、昭乗と同じ時代を生きた文化人たちが賛を付したものを絵巻にしたもの。昭和になって絵巻は一図ずつ分断されて、それぞれが掛軸に表装され、諸方に分蔵されています。
「菊図」も24図のうちの一図で、賛は付されていません。全24図のうち、着賛がないのは6図です。さらっと描いてあるようにも見えますが、花びらも枝葉も丁寧に描きこまれています。そして、その姿はどこか気品があって、凛としています。菊そのものが持っている高貴な印象に加えて、昭乗の描き出す雰囲気も気高く、展示している中でもそこだけ少し空気が違うようにも感じられます。
麗しさ、愛らしさだけでなく、気高さも描き出す昭乗の書画。いろいろな作品が展示されていますので、ご覧になった方それぞれの「My Best 昭乗作品」を見つけてください!きっとお気に入りが見つかると思います。
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特別展「松花堂昭乗、書画のたのしみ-麗しき筆あと、愛らしき布袋-」HP→http://www.yawata-bunka.jp/syokado/event/#ev366
展覧会の感想や、美術館1階の布袋さんとの撮影コーナーでの写真など、ぜひ「#松花堂昭乗展」のハッシュタグをつけてSNSでシェアしてください!お待ちしております。
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